幸せな自分。

私の視力が落ちてから、余計にそうなった気がするんだけど、


街中で元彼に似た人をよくみる。
私が初めてお付き合いした人。


特に後ろ姿とか、横顔が多い。


以前、地下鉄で本気で彼だと勘違いした人違いがあってから、似てる人をみても、
「見間違いだな」
とは意識できるようになった。


でも目はどうしても離せない。


できるだけ、私の目が錯覚している間、ずっと見ておきたい。
本当の本人は、今ではきっとハゲてるかもしれないし、太ってるかもしれないし、若白髪だらけかもしれないし、
とにかくあの当時のまま今も変わらない訳はないんだから、
って自分に言い聞かせながら、
結局見えなくなるまで、
彼の顔に重ならなくなるまで見てる。



いつか、彼の名前を検索してみたら、
彼の後輩のブログが出てきて
「○○先輩みたいにイイ男になりたい。」
って書いてあった。

その時はそれを読んで、
どうして私はそんな彼のことをもっと大事にできなかったのか、
つまらない不満ばっかりもってたのか、
自分の幼稚さと未熟さと世間知らずさを思い知って、切なくてたまらなかった。


でも今、
ふとその事を思い出して、

「先輩みたいになりたい。」って、慕われるような人から、
一度でも好きだって言われたこととか、
一緒に居れたこととか、
甘えられたこととか、
好きだったことを、


やっと感謝できた。


その後輩の日記を偶然見つけたことを、
神様に感謝する気持ちになれた。


私って幸せ者だと思う。


それがあたりまえすぎて、わからなくて、
少しの憂うつでグズグスするんだな。


その時の彼への感謝は忘れないし、
その時の自分の行動も、もう悔やまない。
幸せだったって思う。
心から。